娘の日曜レストラン

娘が3才~4才の頃に、子供用のナイフを買い与えました。

キッチンで料理をする私に、
小さい頃から興味津々でしたので、
ナイフを手にしたときは、ぶんぶん振り回して喜んでいました。
幸い子供用ナイフの先はまーるく設計されていて
流血沙汰にならなくて良かったです。
こういう事態に備えての設計なのですね、さすがです。

まあまあ、娘はナイフと言うよりも何よりも、
キッチンで一緒に作業をする、お手伝いができる、
ということが嬉しくて仕方がなかったようです。
カレーの玉ねぎをあめ色になるまで炒める作業なんかは、
飽きないのかな、とこちらが心配になるまでやってくれました。

今年7才になった娘ですが、
やはりキッチンで何かをするのが好きです。
ナイフはやはりまだ危なっかしいので、
いまだに私が付きっ切りで見ながらですが、
米とぎや食材を洗ったりピーラーで皮むきをしたりする作業は
だいぶ手馴れたものになってきました。
特に米とぎなんて、

しゃっしゃっしゃのきゅっきゅっきゅ。
しゃっしゃかしゃのきゅっきゅっきゅ。

リズムがもうね、相当な手練れ。

汗も出ていないのに、
たまに額の汗をぬぐうしぐさをするところもなかなか。

日曜の朝ごはんは
家族そろってゆっくりと過ごせる時間なので、
娘のお手伝いの出番も多くなります。

夫が起きてきてテーブルにつくと

「可不可以帮我泡咖啡?(コーヒー入れてくれる?)」

するとここで4才の息子と娘が任務奪い合いの喧嘩になるので、
たいてい夫が調停に入ります。

コーヒーのカプセルを入れるのが君で、
砂糖とミルクは君ね

役割分担し、誇らしげにコーヒーを持ってきます。

それから、娘は

「谁要吃scrambled egg? スクランブルエッグ食べる人~?」

食べる人数を確かめて、
スクランブルエッグの準備に入ります。
丁寧に卵をわり、砂糖、塩、胡椒、牛乳、を入れて泡だて器でかき混ぜます。
たまにチーズが入っていたりします。
ガスの火だけは私がつけますが、あとは全て彼女に任せています。

うん、なかなかの出来。
そこらへんのホテルやレストランのスクランブルエッグより美味しいぞ。
これで味をしめたのかなんなのか、
日曜の朝は自分がレストランを開く、と決め、
ついに先週(めでたく??)オープンしたのでした。

朝起きると、エプロンをしめ、
忙しそうにテーブルセッティングをする娘。

弟には恐竜、
パパにはブタの、
私には葉っぱの模様のテーブルマットをそれぞれ敷き、
そこにフォークやらなんやらを並べていました。

娘なりの規則のもと、
並び終えると、テーブルに花が足りない、と
言い出したので、

造花でもよければ、クリスマスの飾り、適当に持ってきていいよ

というと
本当に赤と白のポインセチアの造花を持ってきて、
花瓶に活けてました。

麻原彰晃みたいな顔のサンタのオブジェも
なぜかふてぶてしくテーブルの上にいらっしゃいました。

マットの上には殴り書きのメニューがおいてあり、
どうやらこの中からオーダーしろということらしいので見てみました。

Scrambled egg
Sandwich
Bread
Cereal
Nato(納豆??)
coffee
tea
smoothie (え、こんなのできるの?)
などなど

娘はセッティングを終えたので浮かれてくねくね踊っています。
(最近、娘は渡辺直美ばりのダンスをするようになりました。なんか下品です。)

ねえねぇ、お客さんがサンドイッチを頼んでから、
野菜とか準備したら間に合わないから、今のうちに準備始めたら?

あ、そうか。

といって、がさごそ。

レタスに
トマト、
胡瓜にアボカド
玉ねぎ

こんなもんでいいでしょ。

ちなみに、トマトとアボカド、たまねぎは私が切っておきました。
胡瓜とレタスは本人がなんとかして、

これで準備OK。

わたしは、裏方役とお客役を兼業しているので、
今度はテーブルについてお客になります。

「何が欲しいですか?」

「いやいや、お飲み物はいかがしますか?でしょ?」

「おも、あもみもも、おもみももはいかが・・・。」

「じゃあ、English Breakfast Teaをお願いします。」

「は、はい!わかりました!(あたふた、あたふた)」

私はまた裏方に回り、紅茶の位置と入れ方を教えると、
いそいそとテーブルに戻ってお客さん役。

暫くすると娘がカップとポットを運んできたので、
やっと一息できました。

(あー、でも誰かが私の為に入れてくれたお茶を飲むのはいいものだな。)

娘は私の脇でニッコニコ

「おいしいですか?」

「とっても美味しいです。ありがとう。
それから、サンドイッチも頼んでいい?
ここは、できるよね?」

「はい!分かりました!」

で、出てきたのがこれ。

うん、いいじゃーん!美味しい。

夫もおきてきて
コーヒーとサンドイッチをオーダーしたので、
娘は張り切って作ると、
自分が朝食を食べていないことに気づき、
自分と父親の分のスクランブルエッグをちゃっちゃと用意していました。

安定の品質でした。

食事が終わると、

ゆいね、これね、すっごい楽しかった。
またやりたい!!!
ずっとやって、8歳になるころには
メニューにあるスムージーも作れるようになりたい!

(スムージー、やっぱりできないのに載せてたよね。。。。)

というわけで、当分日曜の朝はこんな感じになりそうです。
私がお客さん役だけでいい日はいつくるかな?