呼び名あれこれ

「まどかさん」と言われると、うふっとなる。いや、昔はなっていた。

「苗字+さん」、じゃなくて、「まどかさん。」

「もりさん」だと一定の距離感のある無味乾燥な呼びかただけれど、
「まどかさん」になると距離がだいぶ縮まるし、自分のグレードもちょっと上がった感じがする。
仕事上でも個人間でも年上の方とお付き合いする機会が多かったが、
ちゃんとしていない自分が一人前の呼びかたで呼んでもらえることがくすぐったかった。

しかしあまり親しくもない年上の男性から「まどかちゃん」と呼ばれると、なんとなくムッとした気持ちになったりした。
子ども扱いしてほしくないし、キャバ嬢みたいなのがいやだった。
「まどかくん」はいい。リスペクトがある。
反対に、年上の女性からは「まどかちゃん」と呼ばれると少し嬉しかったかな。女性に甘えたかったのかもしれない。甘えられる信頼の置ける人や私の小さい頃を知る人であれば、年上男性でもそう呼ばれるのは心地よいものであったりもする。

「もりちゃん」とよぶ年上の女性がいた。
仕事上のお付き合いが多かったが、一人前だけれど親近感のある感じで好きだった。
20歳くらい年上だったのだと思うけれど、
包容力のある姉御肌のひとで、見下したり高圧的な態度はなく、
同年代と話すように普通に話してくれたし、わたしの話もきちんと聞いてくれた。
お世話になった彼女にあいたいけどもう会えない。メールでわたしの結婚報告をしてから、会おう会おうといいながら実現できないまま、わたしの知らないうちにあっという間にこの世からいなくなってしまった。

同年代だと女性でも男性からでも、「まどかちゃん」と呼ばれるととたんに親近感が増す。
なぜだろう。
少なくとも嫌われていないのかな、というような安心感からかな?
大学の友人とはお互いに~くんと呼び合っていた。「もりくん」とか「まどかくん」とか。
この友人とのつかずはなれずの距離感は楽で心地よかった。

家庭教師や塾講師、日本語教師をしていたときは「もり先生」と呼ばれていた。
これも当たり前の呼称ではあるが、板についてないからなのか、自覚が足りないからなのか、とにかく慣れなかった。特に他の先生にも「もり先生」と呼ばれるのが慣れなかった。
自分は学校の先生のことはあだ名で呼ばないで必ず「●●先生」と呼んでいた。
どんなに親しくなっても自分の現役の先生ではなくなっても、センセイとかせんせいと呼ぶようにしている。関係性を崩したくないからなのか、理由は自分でもよくわからないけれど。

自分ももう40近いので、新しく知り合った方には、「まどかさん」と呼ばれる。当然なのかもしれないが、くすぐったさはもうなくて、恐縮だけがある。こんなんなのに、もったいない呼びかたでよんでもらってすみません。あいつぅいまてーん。

ところで夫は私のことをここ数年、「ママ」とよぶ。
実に日本風の呼び方だ、役割にあわせて呼び名も変わる。
でもまじめな話のときは「まどか」。普段は「まど」と呼ぶこともあるが、怒るときは必ず「まどか!」とよぶ。

両親と女友達以外には呼び捨てで呼ばれたくないのだけれど、
よく考えてみれば彼は日本人じゃないわけだし、「Madoka」と呼んでいるのであればまぁ問題ないか。
問題は、呼び捨てのときはたいてい怒っているので、なんか怖いんだよね。子供を叱るときもフルネーム呼び捨てだし。さすがにわたしをフルネーム呼び捨てで呼んだりはしないわけだけども。
そういえば、「もりまどか」とフルネーム呼び捨てで呼ぶ友人たちがいるけれど、それは気に入っている。

話はもどるが、
わたしは夫のことを中国語で「黒い犬」というあだ名で呼んでいる。
まったくもってひどい呼びかたですね。
私はあまり怒ることはないけれども、感情が高ぶって話をするときも「黒い犬」と呼ぶので、なんだか冗談みたいに聞こえる。
その前は黒猫とよんだり、ショーン子さん(ショーンは夫の名)とよんだりしていたので、まぁふざけているのには変わらない。

皆さんはどんな呼ばれ方が好きですか?誰かを呼ぶときに気をつけていることはありますか?

まとまった文章やレシピの整理ができないので、ふと思ったことつらつらと書いてしまいました。
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